可愛いデザインの表紙を見て、思わず手にする方も多いと思われるこちらの一冊は、
ハンガリー刺しゅうの本です。
私は、実際にハンガリー刺しゅうを始めてから、こちらの本を読みました。
参考になる部分が多くありましたので、ご紹介いたします。
基礎知識が得られる
ハンガリー刺しゅうに興味を持った頃、その特徴がよく分からずにいました。
全く異なるように見えるけれど「ハンガリー刺しゅう」と呼ばれている。
「マチョー」や「カロチャ」と言われることもある。
一体どういうことなのだろう?
クロスステッチをしている時は、デザインの傾向が全く異なっていても、
バツ印にステッチが進んでいると、特に何も感じませんでした。
それが、「ハンガリー刺しゅうって、結局、何?」と思った時、
頭の中で、少しの混乱が生じました。
それでも、刺しゅうをするのに、名前はどうでもいいかと思い、
しばらくは、気にせずに楽しんでいましたが、
この本を手にすることによって、大まかに理解することができました。
ハンガリー刺しゅうは、地方によって異なる特徴の刺しゅうが存在し、
その多くが今でも受け継がれているようです。
特徴を示した作品の写真が、説明と共に掲載されていますので、
理解しやすくなっていました。
代表的な地方の紹介
こちらの本では、代表的なカロチャ、マチョー、ペレグの3つが紹介されています。
カロチャ、マチョーは、代表的なデザインです。
色使い、図案の特徴をはじめ、地域や伝統、習慣についても触れられていて
地域における刺しゅうの存在が、読みながら想像できます。
ペレグは、紹介されている他の2つと大きく異なり、クロスステッチです。
ハンガリー北東部で受け継がれており、これもハンガリー刺しゅうの一つとなっています。
それぞれの特徴やモチーフについての知識が深まると、
作品を作る時、さらに楽しめるようになる気がします。
図案が親切
刺しゅうの説明と共に、分かり易く表現された図案が掲載されています。
図案のボリューム
初心者向け、練習用として、ちょうど良い大きさの図案が紹介されています。
とにかく作り始めたら、一つ完成しないことには次がありません。
一つ完成すると、楽しめます。
どの図案も挑戦しやすくなっているので、
自分の好みのデザインで練習を始められると良いと思います。
私は、ひと針ひと針が細かくなるのと難しいので、拡大コピーをして使っています。
サテンステッチの向きが示されている点
図案に、サテンステッチの向きが記載されています。
これは、初心者にとって、参考になります。
私は、布に消えるペンでステッチの向きを書いて、針を進めています。
本に書かれている全部の線ではなく、
最初、真ん中、最後の辺りの数カ所に、目安として書き込んでいます。
最初の頃は、自分で判断するとステッチの方向が、真逆だったこともあります。
埋めるだけのサテンステッチかもしれないけれど、
ここでは深く、細かく追求することになります。
練習あるのみ
私だけかもしれないけれど、経験したことを追加して書いておきますね。
ステッチの方向まで示してあっても、最初から上手にできる人って、
もともと器用な方だと思います。
こんなに親切に書いてあっても、実物の見本を見ても、
なかなか最初から上手くはいきません。
書いてある方向から、ちょっとずつズレてくるんです。
少しのズレが、最後には大きなズレとなった、アララララ。
でも、大丈夫、ズレていると分かっていれば、あとは経験値で上達に向かいましょう。
似たようなステッチができるようになると、楽しくなってきます。
挑戦する前に読んで欲しい項目
基礎的な内容が、分かりやすく説明されていると思います。
私が多少知識を得てから、この本を手に取った為、
このように感じるのかもしれません。
何も知らずに、とにかくやってみたいで始めた方にとっては
どう感じられるのか、少し心配です。
刺しゅう作品を見て挑戦したくなった方は、
後ろの方のページにある「ハンガリー刺しゅうを始めるまえに」の部分
4〜5ページを参考にされることを、おすすめします。
この部分は、教室に行くと最初に教わる部分です。
読んでもイマイチ分かり辛いという場合は、
この部分だけでも教わるのが、手取り早いかもしれません。
基本の刺し方が理解できれば、あとは経験になってくると思います。
まとめ
作品の写真を見て楽しむだけでなく、参考になる部分が多い一冊でした。
サテンステッチは、ちょっとハードルが高いと思われる方も、
使用する糸の色数も少ない、クロスステッチのベレグから始めてみてはどうでしょうか。
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