フランスの森と動物のクロスステッチ (214点のたおやかで美しいモチーフ)

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フランスの森と動物のクロスステッチ表紙 クロスステッチ
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2019年9月に発売された「フランスのクロスステッチ」シリーズは、これで12冊目の出版とのことです。
今まで同様、素敵な図案が、たくさん掲載されていましたので、少しご紹介いたします。

内容

著者は、エレーヌ・ル・ベールさんです。

「フランスのクロスステッチ」シリーズは、ヴェロニク・アンジャンジェさんの書籍という印象を持っている方も多いかもしれませんが、お二人の他にも、オーレルさん、マリー=アンヌ・レトレ=メランさんの書籍があります。

この本は2冊の原書を、日本で出版するにあたって1冊に編集されています。
洋書2冊を購入するのは、お値段が高くなりますし、(私の場合は)読めないという難点があります。
原書にはあったけれど、日本向けにはない図案もあるとは思いますが、読みとりやすく編集され、日本語表記になっています。
刺繍の写真に添えられている文章を読むだけでも楽しめるので、実際に図案を使って刺繍をしない方も楽しめるのではないでしょうか?

動物や鳥、木などの植物のデザインが中心で、季節としては、秋冬向けです。
どのページも優しい色使いとなっています。

難易度

難易度は高めです。
あえて「高め」と書いておきます。
クロスステッチ歴のある方向けの本となっています。
今までのシリーズを作られた方は、同じレベルですので、もちろんできます。
バックステッチの細かな線が多くあり、ある程度覚悟して作ることになるかもしれませんが、出来上がりの感動は間違いないです!
バックステッチが苦手でも、チャレンジできるものはいつくもあります。
1つの色の糸だけを使った図案や、小さな図案もあります。
まだリネンへの刺繍に慣れていない方や、まだ少し自信のない方でも、
チャレンジできそうな図案がありましたので、自分のレベルに応じたデザインを探す価値はありそうです。

図案は、カラー表記で見やすいと思います。
クロスステッチをする時、コピーをするなら「カラーコピーの拡大」をおすすめします。

気になっている図案

私が気になっているのは、色数の少ない図案です。
1色、2色、3色程度の、色数の少ない図案、グラデーション、シルエット調になっている図案が気になります。
赤一色を使った小さな図案は、短時間で完成します。
2つに挑戦しましたが、楽しく針が進みました。
アルファベットや、数字のモチーフが多く掲載されていて、繊細だったり、さり気なかったり、薄く浮き上がるようなデザインだったりと、
それぞれに素敵なデザインとなっています。

解説が分かりやすい

このシリーズは、後ろの方に「目数と出来上がりサイズ早見表」がついています。
どれくらいの生地が必要なのかをチェックする時、とても便利で、私はよく利用しています。
この部分に加えて、今回は「バックステッチ」「ホルベインステッチ」のやり方、図案の見方の説明があります。
理解しやすくする為だと思われますが、説明の「図」がびっくりするくらい大きく書かれています。
これが、分かりやすく親切です。
私は、今までよく分からないまま、曖昧に刺していたことがクリアになりました。
1つの見開きが追加されただけなのですが、ここに必要としていた情報が詰め込まれていました。
クロスステッチに慣れていると、分からなくても自己判断で工夫して完成させることはできます。
なんとなく気になって調べたけれども、なかなか良い情報にぶつからず、分からず終いということもあります。
細かい情報が、とてもありがたく感じました。

まとめ

「フランスのクロスステッチ」シリーズは、今回も充実した内容となっていました。
ページをめくる度に、きれいな図案が登場します。
私は、この本を手にとって一ヶ月、「どれか1つでもいいから作りたい」と思い、先に紹介した小さな図案2つを刺しました。
次は、クリスマスに間に合いそうな大きさに挑戦できればと考えています。
日本版として編集され、出版されなければ、こんなに手軽に多くの図案を見ることもなかったでしょうし、挑戦することもできなかっただろうと思います。
このシリーズの出版で、日本にクロスステッチ好きがもっと増えるのではないでしょうか。